2014年8月16日土曜日

伊勢の奇祭、無形文化財かんこ踊りへ行ってきました!

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!


昨日は、今年太鼓の修理でご縁をいただきました
300年という歴史と伝統をほこる伊勢市円座町の無形文化財
円座町鞨鼓(かんこ)踊りへ伺ってきました!



このかんこ踊りは、毎年8月15日の夜、
当地の檀家寺である正覚寺の境内庭で踊られる念仏踊りです


今年の冬に、この地区の太鼓を10台ほど修繕してもらえないかという
ご依頼を受け、はじめて知ったかんこ踊りというお祭りに
とても興味をいだき、これは本番のお祭りにぜひ行かなければと
念願叶いました(^^)

修理をさせていただいた太鼓(鞨鼓)


太鼓そのものも、とても特徴的で
私自身、見るのがはじめての太鼓でした。


もともとは、雅楽の楽器である鞨鼓(かっこ)という太鼓を持って
叩きながら踊ることが由来となり、現在は雅楽の鞨鼓(かっこ)ではななく

写真のように曲げ輪っぱの胴に馬皮を張ってでできた
太鼓を腰からぶらさげて踊ります


地区の初盆を迎えるご先祖様の供養の踊りであり、
五穀豊穣、家内安全を祈願する祭りだそうです


この祭りは、太鼓のみならず衣装も
大変特徴的。

しゃぐまと呼ばれる馬のしっぽの毛でできたかぶりもの


しゃぐまと呼ばれる馬のしっぽでできた
かぶりものを、顔が見えないほど深くかぶります

しゃぐま


これは現在では作り手すらいなくなってしまい
大変貴重かつ高価な品だそうです


そして、腰にはスカートのような巻物

菅(すげ)とよばれる草木から
毎年踊り手の身長に合わせて、
町の長老が一つ一つ手作りするそうです。


ちょうど、修理の太鼓を引き取りに伺った際は
この菅の巻物を作られている作業を拝見することができました!

菅で作られる腰巻

一人一人の身長にあわせ、毎年作られる


戦時中はこの伝統も一時休止。


従来は地区の長男しか踊ることができなかった
祭りも、人で不足で現在では長男以外でも
踊ることができるそうです。


こうして、時代の変化とともに
少しずつ変えながら脈々と受け継がれた伝統を
絶やすまいという町の方々の熱を感じることができました。


祭りについて熱く語ってくれた長老



伝統、伝統と現在では
かんたんな言葉で表現してしまいますが


その中にある“本質”はとても
深く現代の私たちだかこそ学ぶべき大切なモノが
その中にやどっていると常々感じています。



このような貴重なご縁をあたえていただけたことに
大変感謝しながら、貴重なお祭りに参加でき
感激して帰路につきました。






みなさんにもぜひ知っていただきたいと
少しだけ動画も撮影させてもらったので


よろしければご覧ください。


こちらから>>>






2014年8月13日水曜日

太鼓職人だから伝えられる和太鼓の音の本質とは・・・

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!

みなさんお盆休み、お墓参りや実家へ帰省されたり
また遊びにでかけられたりとゆっくりされていますでしょうか(^^)


三浦太鼓店はお盆休みはございませんので
はい!仕事しています(^^)/


17日の日曜日だけ法事がありまして
一家で出かけてしまうので臨時休業となりますご了承ください。


さて、今年の零10周年公演の時に告知させてもらった
太鼓教室の件、準備が進まず報告が遅くなってしまいましたが
ようやく準備が整いましたので告知させていただきます。


その前にまず、最初にみなさまにお詫びしなければならないのですが


今回の教室は和太鼓零~ZERO~の事業として
立ち上げる予定でおりましたが、内容を詰めていく中で
零~ZERO~の教室としてではなく、
三浦太鼓店として、わたくし六代目彌市を中心に
開催させていただく運びとなりました。


楽しみにしていてくださった方々には多大なるご迷惑をおかけしてしまったこと
心よりお詫び申し上げます。



私は、いち演奏者でももちろんありますが
その前に太鼓職人であります。


従来、和太鼓というのは、祭礼や伝統芸能といった
役割が主な使われ方でした。


そこから現代、
新たな時代に誕生した和太鼓の新しい文化と可能性。


この新しい時代の文化が本当の意味で
“伝統”となるには絶対に忘れてはいけない和太鼓の“本質”があります。


和太鼓の本質とは、“活きた音”そのもの・・・
たった一発のその活きた音こそ、人々の心の奥深くに響く本当の音。


受け継がれた古い太鼓や伝統芸能や祭礼の中には、現代もその音がきちんと
宿っていることを私は学びました。

500年近くの歴史をつなぐ古い太鼓


太鼓の歴史が物語る本質。



音というのは、本当に不思議なもので
ときに人が放つ言葉より強いメッセージを与えてくれます。


和太鼓の“音”の中には、
そんなとてつもなく強いエネルギーがあるということを
伝統の太鼓が私に教えてくれました。


せっかく、目の前にそんな強いメッセージを伝えられる太鼓があるのに
現代の奏者の多くは、残念ながらその音との向き合い方を知らないなぁと
感じるようになったんです。


演奏者としての技術や知識はまだまだ未熟ですが、
太鼓作りのプロとして経験や感覚を活かし、私だから伝えられる音があると
思っています。


先日の零~ZERO~10周年公演『新生』では、
和太鼓の音の本質に向き合い、現代の要素を取り入れメッセージとして
伝えるという私たちの挑戦、第一歩を刻むことができました。


コンサート冒頭での五代目である親父の太鼓作り演出は、
和太鼓は決してエンターテイメントやパフォーマンスの単なる道具ではないよ

という私たちからのメッセージです。







今回の教室事業というのは、曲を覚えたり単なるリズム感をやしなうのが
目的ではありません。


私にとってもかなりの挑戦になるのですが、
太鼓の構造や、音のでる仕組みなどを太鼓職人という観点から
授業形式でお伝えもしたいと考えています。


あらたな時代に誕生した和太鼓の文化が、本当の意味で“伝統”となっていくよう
その音の本質を伝えていきたいと思っています

平成26年8月吉日 
三浦太鼓店六代目彌市





なお教室は9月5日(金)をスタートし月2回、
全6回のカリキュラムで完結するスケジュールを組みました。

ライブにて資料請求くださった方には本日郵送にて発送予定でおります
教室概要や詳細スケジュールは以下リンクをご確認ください。



教室概要・スケジュール日程詳細はこちらから>>>


申込書はこちらから>>>









2014年8月11日月曜日

音のチカラ、人間のチカラ

こんにちは、六代目彌市です。

8月に入って最初の投稿、みなさんお久しぶりです(>_<)
祭りシーズン、イベントシーズンということもあり

日々の太鼓作り、お陰様で
忙しくさせていただいております


さて、昨日は日本列島縦断しました大きな台風がありましたが
みなさん大丈夫だったでしょうか・・・

ニュースを見ると四国の方がかなり
状況ひどかったようで、とても心配されます

そんな、台風が東海地方にも迫る昨日は
私の親父と子供たちが所属します楽風打さんの
コンサートでした。




もう、天候は最悪・・・


それも一番ひどい時間にドンぴしゃりと重なった
公演時間で、予定してお出かけくださった方々も
たどり着けなかったりと、本当に多くの方々に大変な
思いをさせてしまったようです(>_<)


それでも、
2年越しで積み重ねてきた舞台を中止するわけにも
もちろんいかず、コンサートは開催。


会場には、こんな日にも関わらず
命がけで多くの方々がご来場くださいました!
本当にありがとうございます


今回私は、何度かリハーサルを含め
舞台裏方スタッフとしてお手伝いさせていただきましたが、

まぁ本番は、自分がステージに上がっているかのように
緊張と興奮と感動を覚えました。


ご予定いただいたにも関わらず、
ご来場いただけなかった方々のために
少しだけ写真をアップさせていただきますね!






楽風打さんは、一番下は私の三男坊4歳の子から
幅広い年齢層が一つになり、本当に大きな大きな家族のような
あったかい絆を感じさせてくれます。


私自身は仕事も、演奏活動も含め
どちらかというと、いつも何か人に影響を与えるような事がしたい!
そんな思いで正直すごしてきましたが、


今回の公演を拝見して、逆に
みなさんから多くの“チカラ”を与えていただくことができ


ああ、人間ていうのは一方通行の関係性ではなく
与え、与えられるものなんだと心から実感させてもらう事が出来ました!(^^)!



少しだけ、夏バテぎみの私の心に
たくさんの刺激をくださった楽風打のみなさんに心からの感謝の気持ちを
伝えさせてください。


感動をありがとう!(^^)!




楽風打プリンス7人衆!(^^)!