2013年8月30日金曜日

三浦のルーツ。“今日の太鼓から”vol.17

こんにちは、六代目彌市です。


先日、NHKで80歳をこえる、うなぎ職人の特集をみました。


うなぎ一筋70年だそうです。


70年とぎれない情熱と、その仕事ぶり

今なお進化し続けようとするその姿勢に
同じ職人として負けてられないぞと、意気込みました!




さて、“今日の太鼓から”Vol.17
今日は三浦太鼓店のルーツを探るべく古い太鼓がやってきた!



初代は慶応元年1865年ここ地元岡崎、当時は横町と言いましたが

現在の本町に店を構えました。



もともと、初代は現在の豊田市寺部村の出身だという事は
分かっていましたが、それ以上の情報は残念ながらまったくわかっていませんでした。



しかし、今日そんな三浦のルーツを探るべく
銘の残された古い太鼓がやってきたんです!




この太鼓、もう使わないからと

地元の知人からつい先日、譲り受けたもの



皮を外して、中を見てみるとこんな銘が・・・

文久三年 三州加茂郡長興寺村 三浦泰造



文久三年、1863年

三州加茂郡とは現在の豊田市

長興寺村で、三浦泰造という名が書かれています。



初代彌市は豊田からここ岡崎で太鼓屋をはじめたのが

1865年、慶応元年です。



三浦泰造という名は初めて聞く名前ですが、

文久三年は初代が店を構えた1865年の2年前!


とても近い時代と同じく三浦姓という銘から、何か感じずにはいられないです!




確かに、太鼓屋をはじめようと思っても

何の知識や経験もない所ではじめられる商売ではないので



もともと太鼓に携わる家計の中で

初代彌市は岡崎に店を構えたのかもしれないですね~



これは調べてみたい!


どうやって調べるんだ



でも、この太鼓が今の時代に当店に

やってきたことも何かの縁だと思うので、この機会に

ルーツ探ってみます!



2013年8月28日水曜日

劇的ビフォー&アフター

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!


今日は劇的ビフォー&アフターを画像で紹介(^^♪

まずはBefore!

古く傷んだ桶胴


そして、こちらがAfter




たがをはめ替え、胴を削り直し再塗装し皮も張替えました!


古いから価値がない、

傷んだから捨ててしまうようなものは“本質”の宿っていないもの。



本質のあるものは、こうして修理しながら

受け継ぎ、愛用する価値がありますね




あらたな息吹をくわえるお手伝いができたこと

誇りに思います。













2013年8月23日金曜日

“今日の太鼓から” vol.16

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!


“今日の太鼓から” vol.16

今日は歴代の彌市が手掛けた古い太鼓達です(^^♪



昨日、張替修理のために当店にやってきた古い太鼓が2台ありました!


左:1尺9寸ケヤキ胴  右:1尺7寸ケヤキ胴


張替修理のために皮をはずしたところ、

それぞれこのような銘が入っていました。


左:1尺9寸の太鼓の中

右:1尺7寸の太鼓の中



当店の二代目、三代目彌市の銘が刻まれておりました(^^♪


時を経て、同じ太鼓にかける情熱と魂・・・

先祖の命すら感じさせてくれる太鼓の存在。



こんな時、そっと仏壇に手を合わせます。




そして、また私達自身も太鼓に銘を刻み

太鼓に新たな命を吹き込んで、

また次の歴史のバトンをつないでいきたいと願っています














2013年8月19日月曜日

明治41年三浦太鼓店謹製

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!


まだまだ暑い日が続きますが、最近はこの日本の暑さに

少し、からだも慣れてきたかな(>_<)



さて、夏のこの時期は秋祭りに向けた地元の祭りの太鼓準備が

忙しくなってきます!



今回は、地元安城市・桜井神社の祭礼で使用される

この三河地域特有の太鼓、その名も“コンコロ”太鼓の張り替えをさせていただきました!



過去に何度も張替えの後



この太鼓は、明治41年謹製。三浦太鼓店製です!(^^)!


胴の中にはそんな記録も残っておりました!

今から105年前にできた太鼓です。




古い太鼓はいつも私にいろんなことを教えてくれます!

そして、すごいエネルギーを感じます!



ひと言に100年といいますが、それだけの歴史を積み重ねるには

そのモノの本質と価値、生命が宿っているからこそ・・・



先人たちは、100年残したいから、伝統にしたいから

モノ作りをしていた訳ではなく、純粋に求められるものを作っていた、


ただそれだけだったと思う。





求められるものがあり、それに応える。




私達にはそのバトンをつなぐ役割と責任がある



100年、200年と受け継がれる、

そんな太鼓作りたい。




便利さを求め、効率化をはかる事や、安定性、機械化製品になっていくことは

決して悪い事ではないけれど、



効率化ゆえに失ってしまった事ってたくさんあって


じつは、そのものの本質的な価値は

手間ひまかけたその中にこそ宿っていた・・・・



そんなものってたくさんある気がします。


















2013年8月17日土曜日

受け継がれる祭りの音

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!


昨日、一宮市東部にあります瀬部観音寺・八剱社のお祭りに行ってきました!


このお祭りは毎年8月16日に開催され

今回太鼓修繕をご縁に、はじめてお邪魔してきました(^^♪




さっそく、大きな山車の中では地元の子供たちが中心で

笛と太鼓のお囃子が演奏されていました。



念仏太鼓と、お囃子用の締太鼓


太鼓は、念仏太鼓と言って桶太鼓の胴に直接皮を張る太鼓

→こちらは緩い中に独特の響きがある音


と、お囃子用の締太鼓


→こちらは薄く張があり、強く締め上げ高く甲高い音



の太鼓をいずれも細い竹ばちやカシのばちを使用して

演奏されていました。



お囃子の音が境内の中で鳴り響く中、

この祭りの最大の特徴でもある提灯!



山車の上にはなんと縦12個、周囲365個の一年を表す数の提灯が

祭りの最中に設置されていきます!(^^)!

祭りの最初はたった1つの提灯

お囃子の演奏鳴り響く中、提灯に灯りが灯されていきます!

約1時間!この数は圧巻




奉納演奏はなんと全12曲もあるそうです。


それを演奏しているのは地元の子供たち。



きちんと伝承されているその事に大変感銘を受けました。


こういう経験が小さいうちからできるのは

今と言う時代にとっては大変貴重なこと・・・


すばらしかったです。






山車引き回しの映像をアップします!

ぜひご覧ください>>>




調べ緒の編み込みに挑戦してみよう!

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!

みなさんお盆休みは満喫されましたか!


三浦太鼓店、例年お盆休みはありませんので
私は日々、がんばって働いております(^^♪



さて、今日は職人の視点からご紹介できないかと

こんな動画をUPしてみました!


調べ緒の編み込み!



桶太鼓や、締太鼓の視点は必ず縛る必要がありますが

おもな方法としては2種類あります。


ひとつは、“もやい結び”という方法。


強い負荷がかかっても、ほどけない上、かたく締まることがないのが特徴!


そして、何より簡単ですよね!

ネットなんかで“もやい結び”と検索くだされば
たーーくさん出てくるので一度チェックしてみてください。



今回は、そのもやい結びではなく、もう一つの方法である

“編み込み”方法を動画にしてみました(^^♪



編み込みは、見た目に美しく強度な負荷にも対応し、仕上がりがきれいなので

締めやすくなるという利点があります。



ただ!



少し難易度があがります(^^♪



できる限りかんたんに映像とったつもりですが

素人動画ですので、わからんところはわからんぞ!と

ご質問いただければいつでも伝授します(^^♪




さて、本編動画は以下です>>>


みなさん頑張って挑戦してみてください(^^♪




2013年8月4日日曜日

祭り男の祭りは、すでにはじまっている。

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!



各地で連日夏祭りの様子が公開されていますが

ここ地元岡崎の夏祭りも無事終わりました(^^♪



夏の暑さはこたえますが、この暑さも

夏の思い出の一つですね!



さて、今日は常滑市保示囃子保存会の方々が

張り替えにご来店くださいました!






この辺りの祭りは3尺クラスの平吊り太鼓の特に低音!

これが命で、その音の響きと深さにこだわりがあります。



祭り男たちのこだわりを形に変えるのが我々の仕事






何年か、何十年かに一度の張替なので

太鼓の中を見ていただけるのも次はいつになるか・・・





今年の祭りはもうすでに終わり、

本番は来年の春!



しかし、地元男たちの祭りはもうすでにはじまっている(^^♪



良き音に育つことを祈って、仕上げさせていただきました!