2013年9月7日土曜日

最良の張り具合

太鼓の耳があると便利なことってなんだろう???


よくご質問いただきますので
今日はこんな太鼓紹介しましょう(^^♪


上の皮:耳あり  下の皮:耳なし


この太鼓は、もともとは両面とも耳はありませんでした。


まずそもそもこの耳と呼ばれる部分は
何かと言いますと皮を張りあげ、引っ張るという目的で作る

大切な部分と言いますか、これがないと引っ張れないですね


こんな感じ・・・



通常はこうやって皮を引っ張り、音を決めて鋲を打ちます。

昔の太鼓は鋲を打った時点で耳はカットしてました。



要は、耳は皮を引っ張るためにあるもので
そもそもそれ以外の使い方なんてなかったんです。


一度張り替えた太鼓は20年30年
次にやぶれるまで張り替える事はほとんどありません


ところが、近年楽器としてあらたな使い方
演奏スタイルがでてきて、
太鼓を使う頻度、音に対するとらえ方そのものが
変わってきましたね


そこで活躍してくれるのがこの“耳”



ご存じ太鼓の皮は牛の皮で、新しいうちは
張りもあり硬い音なのですが、使えば使うほど皮が伸び
音も柔らかくなっていきます


その皮の状態に寄って丁度良い張り具合というか
テンションがあるので、使い込んで少しゆるくなった皮を

また締め直してあげることで
今度は新しい皮の状態と違い、弾力と音の角が取れて
かつ、張の良い一番いい状態に持って行くことができるんですね

だから、
一度張ったら張りっぱなしの祭りとか、祭礼の太鼓っていうのは
音に独特のゆるさがありますね


それはそれで私はすっごく好きなんですが


使い方、使う場所が変われば
求められる“音”が変わるのも当たり前で


音の通る張りの良い音が最近では求められる傾向に
あるのかなぁと感じてます



ちなみに、三浦太鼓店では
耳ありで張替えいただいたお客様には

締め直し、何度でも無料でやらせていただいております(^^♪


常に変化する皮の状態にあった
張り具合!


これが大事ですね