こんにちは、六代目彌市です(^^♪
9月も中旬、
まだまだ愛知の日中は30℃を超す
暑さが続いておりますが、
それでも朝晩はめっきり涼しさを感じられる
季節になりましたね~♬
秋は大好きです(^^
さて、今年は
年明けからここまで本当に突っ走ってきて
今、ようやくホッと一息しています。
さすがに、脳みそも身体も
フル回転ばかりだったので、
現在私の思考回路は
完全に停止しています(笑)
よって、
こういう時は、時間がいくらあっても
ブログも書けないし、大好きな本も読めません( ;∀;)
とにかく、ボーーーーとしろと
本能で脳みそが要求してきます(笑)
逆に、こういう時は
映画を観たくなるんですね、、、
今、ドハマりしてるのがアメリカのテレビドラマ
『24』です(笑)
疲れてるのにも関わらず
深夜まで続きが気になって観ちゃうので、
結局寝不足です(笑)
そんなグ~たらな日々を過ごしてます(^^
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
さて、
今日9月14日は、
とても大切な日なんです。
今日は、秋田伝統工芸士
五十嵐さんの一周忌です。
はじめて五十嵐さんにお会いしたのは
2年前のちょうど今頃の時期でした。
それまで、三浦太鼓店の桶のほとんどを
この五十嵐さんが作ってくださっていたんですが、
ある会社を通して
私達は桶を入荷していたので、
いったいどこの誰が作ってくださっているのか???
長年知らないままだったんです。
それが、不思議なことに
この桶職人にどうしても会いたい!!
そう強く思った瞬間に
運命が動き出したんですね。
東北の桶職人という事だけは
分かっていたので、
とにかく、ネットを使って
調べに調べて、桶職人リストを作って
順番にしらみつぶしに
会いに行って探してみよう!
そう思って準備してたんです。
そしたら、なんとあるキッカケで、
突然誰が作ってくださってるのかが
分かったんですね。
すぐに判明したお名前と
自分が作ったリストを照らし合わせてみると
一番最初に
訪れてみようと思ってた方のお名前だったことにも
とても驚きました。
五十嵐さんとの出会いは
『奇跡』そのものです。
私達、桶については
いろいろ試してきたんです。
伝統的な製法にこだわらず
何かそれに代わるモノで
代用できないか???
全国的にどこを探しても
桶職人さんは超高齢で後継者もいない状況は
分かっていたので
何とかそれを打開する方法を
ずっと模索していました。
でも、
そんないろんなことを
試して気付いたことがあったんです。
それは、
不思議な事に何となくカタチは同じように
桶っぽいようなモノが作れても、
『音』が全然ちがうんですね。
五十嵐さんの作ってくださった桶の『音』は
不思議なほどにその音が活きていました。
私達は、常々何よりこの『音』を
大切に太鼓作りをしています。
どんなに美しい仕上がりでも
『音』が活きていなかったら、
それは私たちが考える太鼓ではありません。
逆に、どんなに見た目や姿が
美しくなくボロボロであっても
『音』が活きていれば
それは太鼓として立派な役目を果たしている事になります。
ちょっぴり難しい言い方ですが
それが私が確信する太鼓の『本質』です。
『太鼓』=音
そう、太鼓作りと言うのは音作りなのです。
この人が作る桶は、
その『音』が活きている。
その事に気付いた瞬間に、
どうしても私はこの人に会わなければ
なりませんでした。
理由はカンタン。
その『音』を守りたいから。
ただそれだけです。
今、目の前にあるこの音を守るためには
自分たちでこれを作れるようにならなければならない、、、
それが、私を
桶作りへと突き動かした情熱です。
その事に五十嵐さんは気付かせてくれたんです。
だから、私にとっては神様のような存在です。
2年前に直接お会いして、
桶づくりを教えてほしい、、、、
そうお願いしましたが、
残念ながらその時すでにお身体が悪く、、、
私の願いは届くことなく
1年後にお亡くなりになってしまいました。
それから1年が今日です。
五十嵐さんには桶作り直接習えなかったけど、
私にはもう一人大切な桶作りの師匠がいます(^^
私に、直接桶づくりを教えてくれた
大切な大切な師匠です。
五十嵐さんが桶作りが
できなくなってから、
綱渡りのように何とかここまで
できたのは、この師匠の存在があったからです。
去年1年で自分で100台作りました。
今年は今の時点で100台を超えています。
そんなお蔭様で忙しい日々を過ごす中で
私は、とても自分勝手なので
時々自分がどうして今それが“やれる”のかを
忘れてしまう事があるんです。
出来るようになった自分ばかり
中心に考えてしまって、
大切な方々のことを
時々忘れてしまうんです。
情けなくて涙が出ます。
なぜ?今それができるのか?
なぜ?今それができているのか???
私自身は今なぜここに
存在できているのか???
そういう人として大切な事を
絶対に忘れて行けないんだと、、、、
そして、
感謝のこころを忘れずに
私にできることを考えて行く。
五十嵐さんは最後に
こんなメッセージを与えてくださいました。
修得したその“技”は
あなただだけのモノじゃない。
その“技”を使って
広く世の中に役立てる人になって欲しいと、、、
五十嵐さんとの約束は、
私は必ず果たしたいと
今強く感じています。
生きるための“勇気”と“自信”を
五十嵐さんが私に教えてくれたから。
まだまだあなたのような
すばらしい桶は作れませんが、
私の中には
五十嵐さんのその“音”が
ずっと鳴り続けています。
今日も感謝。
明日も感謝。
ずっと感謝。
本当にありがとうございます。