2014年10月21日火曜日

祭り伝統の世界に革新を・・・伝統は守るために変化する。中山神社例大祭で学んだ大切なこと。

こんにちは、六代目彌市です(^^)/


この週末は天候に恵まれ、各地で
いろんなイベントやお祭りが開催されましたね!


私もこの日曜日に、岐阜県恵那市の重要無形文化財となる

中山神社の大祭に伺ってきました!


中山神社大祭


この祭りは、毎年10月の第三日曜日に開催される祭りで

花馬と呼ばれる2頭の馬と共に奉納され6組の
打ち囃子組が太鼓を打ち鳴らし、

五穀豊穣、無病息災を祈願するそうです



2頭の花馬






ここ数年、地区の太鼓を張り替え修理など
させていただいており、実際に祭りにお邪魔すのは
今回がはじめてだったのですが、


あらためていろんな勉強をさせていただく
すばらしい祭りでした!


まずは、その演奏スタイルと
使う太鼓!


打ち囃される太鼓は、2尺クラスの長胴に
ご存知この三河地区特有の締太鼓である小〆(コジメ)を使用。


リズムは違えど今週末私達もイベントで行く
佐久島保存会の太鼓や、一色の打込み囃子に


良く似てるんです!



小〆(コジメ)という太鼓は、
当店と知立にある太鼓屋さんしか日本全国でも
作ることすらできない、とても特殊な太鼓なのですが


言い変えればこの地域しか使わない
特殊な太鼓。


何が特殊かと言いますと、
一番の特徴はその胴体の素材。


金胴と言って、なんと真鍮でできた胴体を使うんです。


真鍮製の胴に、極限まで張られた皮を
さらに細い竹やカシのバチを使って
破裂音にも近いような、パチパチという特殊な音を出し
囃子のリズムにアクセントをつけています(^^)


これは三河地域特有の祭り
ちゃらぼこ太鼓などにも使用されますが


南は三河沿岸、そして北は
この中山神社の岐阜県恵那が最北だとおもいます。


三河湾から岐阜県の山奥まで


ルーツについては全くわかりませんが
その演奏スタイルや使う楽器が類似するには


ひとつ理由があることはわかってます。


それは“矢作川”



実は、その分布を見てみると矢作川を中心に
北から南まで繋がっているんですね~


こういう事実は面白いです(^^)




また、この祭りの本当にすごいところ!


それは、本来祭りというのは
氏子を中心にその地域の人たちだけのものだったりします。



しかし、ここの祭りには
日本全国からその太鼓を奉納すべく

太鼓打ちが集まってくるそうです(^^)/

全国から集まる太鼓打ち



地区は過疎が進む一方で、

祭りには多くの人が集う・・・




日本全国の過疎地区で祭りの存続、継承すら危ぶまれる中
この中山神社の大祭はわけが違います


そこには、伝統の世界に革新をし
伝統の灯を絶やすまいと努力される

地域の方々の並々ならぬ努力を感じました。


本来、祭りというのは女、子供はNGという
概念を外し、女性や子供たちの参加を認め、


また、本来はその地区の祭りに
言ってみたらよそ者を参加させてしまう・・・



これこそ、この中山太鼓の現在の繁栄の
最大の理由です。





私も伝統という世界にいるので、

本来ある伝統のスタイルや考え方を
変えていくというのは、本当にいろんな苦労が
あることは、よーーーくわかります。



ただ、愚直にその事をかたくなに変えない


変えられないがゆえに、


素晴らしい伝統の灯が
消えてしまう・・・


消えかけてしまう事ってたくさんあるんですね



時代の変化、またそのスピードは
私達が感じる感覚よりきっと、


ものすごく早いスピードでやってきます。


私は、“伝統を守る”というのは

“守るために変化すること”



と、常々感じています。




そういう意味でこの祭りは
祭りという本質を貫きながらも変化する


現代における新しいカタチを完璧に
やり遂げられているすばらしい祭りだと感じました(^^)


誰でも参加できますよ!


今回は私は、いち見物人として
拝見しましたが、来年はその列に参加し


太鼓を叩きたいと思います(^^)/


今回はみなさんに、その祭りの音と
雰囲気を動画でもご紹介したいとおもいます


こちらから>>>