2017年2月26日日曜日

徹底解剖!?バラしてみると分かる!桶太鼓の構造!教室では教えてくれない太鼓の話。

こんにちは、六代目彌市です(^^)/

お蔭様で、毎日のように
たのしい事が続きすぎて、、、

テンション⤴なのは良いですが( ;∀;)

なかなか、日々のルーティンも
きちんとできない状態が(´;ω;`)

お伝えしたいことも
山ほどありますから~

凡事徹底!今日もがんばります(^^)/

さて、

無事に竹さんが届いてからは
ただひたすら桶を仕上げる毎日ですが、

ちょっと思いました。

これだけ桶づくり、桶づくりと

桶についての事をアップしてますが、

たぶん意外とその桶の構造って
みなさんには伝わってないのかもなぁ~?って


だって未だに“タガ”って飾りじゃないんですか?とか

聞かれたりすることありますもんね( ;∀;)


と、いう事で!

今日は桶の構造を分かりやすくご説明します!

どうしたらわかりやすいかと
わたしなりに考えた答えは、


「解剖」です( ;∀;)


いちから組み立てる工程じゃなくて

もともとある桶を分解していくことで
たぶんよりみなさんに構造を理解してもらえるじゃないかなって!

思いますので、

行ってみましょう!

「桶解剖」ツアーのスタートです(^^)/


はい、まずはここからね(^^)



運が良いことに、

ちょうどあるお客様から
今使っている桶をキレイに塗装をして欲しいと

そんなご要望があったのです。

当店で作った桶ではないですが、

全然問題ありません(^^)/

むしろ、最近そういう方増えてますね~♬


はい、そこから調べ(ロープ)をはずして
胴だけの状態にします↓


この桶は東北地方の太鼓屋さんで
できた桶ですね~!!


さて、ここからどうするかと言いますと

今回は胴体をキレイに磨き直して
あらたにピカピカ塗装にしたいので

「タガ」を外す必要があります。

いつもは、タガをはめる作業を
アップしてますが、

今回は解剖ですからね!

その逆!

タガを外すんです(^^)↓


こんな感じで、

木槌でコンコンと叩けば、

意外とかんたんにタガは外れてくれます。


でも、ここで最大の問題が!!!


実は、東北地方で作られた桶というのは
昔からの伝統芸能で使われてきたモノで

桶の作り方が、本当に昔のスタイルなのです。


どういう事かと言いますと、

タガを外すと、すべてバラバラになります( ;∀;)

こんな感じ↓



タガをひとつ外しただけで、

すでに向こうがみえるほど胴が開いていきます。



そして、すべてのタガを外すと!
こうなります( ;∀;)




はい( ;∀;)みごとにバラバラに!





そうなのです。

桶は、1枚1枚の杉板を

本来はこの「タガ」を締めることだけで
カタチが作られる

そういう構造になっているんですね!

だから、タガの役割は

ただの飾りなんかじゃなくって、

これがないと、そもそもカタチを保つことが
できないのです!!


ね、面白いでしょ(^^♪


え!?


お客さんの桶バラバラにしちゃって大丈夫ですか?って???


はい、安心してください(^^♪


もう、ちゃんと桶の構造理解してますからね、

一度バラバラにした方が
かえってキレイにリメイクできるのです。

ここからが私の仕事です。

いったんバラバラにしたすべての板の側面に

今度はボンドを入れていきます。


ボンドがなくても、先ほどのようにタガだけで
成型することはできるんですが、

太鼓は常に乾燥した状態で使う楽器ですので、

やっぱりどうしても、タガだけの仕上げだと
板と板のひずみが生じしてしまうことがあるので

当店の桶はすべてボンドを入れてます。


こうやって、ボンドを入れて、
また再び組み直していきます。



仮に組むときは、

仮り輪と言って、

鉄のバンドでギュウギュウに締め付けて
圧着します。

こんな感じ↓



この状態で1日乾かせば、

ボンドが効いて、借り輪を外しても
もうバラバラにはなりません(^^



はい、ここまでこれば
あとはラストスパートです!!

胴の表面をキレイにするために、

表面をカンナでキレイに仕上げて↓



ほぼ、生地の状態までにします↓



ここまで表面しあがったら、

いよいよ再びタガを組みます↓


ボンドが入って、バラバラになることはありませんが

ここでもタガの役割はとても重要で、

みなさんが想像している以上に
ガチガチに胴を締め付けていきます。




そしてこうなります(^^↓



おお!

きれいに仕上がりましたね~(^^♪


そしたら、わたしの役割はここまで!

あとは、我が三浦太鼓店の

天才塗装職人しろちゃんの出番!

さらにここから磨きあげ!



今回のご要望は、

メタリックの赤!に仕上げたいという事でしたので

こんな感じに生まれ変わりました(^^♪

じゃじゃ~ん(^^♪



元はこれですね↓



全然ちがうでしょ(^^♪

桶が作れるようになったおかげで

お蔭様で、いろんな修理も
できるようになっちゃいました(^^)/



さて、完成したピンピカピンの太鼓は、

本日出荷です~(^^♪


喜んでもらえたらうれしいな!


と、いう事で

桶太鼓解剖学いかがでしたでしょうか?

だいぶ構造わかってもらえたのではと思います(^^♪


では、今日もこれから2台1尺5寸の桶

仕上げてきます~(^^♪


今日もステキな一日を(^_-)-☆