こんにちは、六代目彌市です(^^)
先日、あるお客様から
こんなお問い合わせをいただきました♬
長胴の太鼓が欲しいのですが、
保管場所も、予算もないので、
現在使っている1尺6寸の「桶太鼓」を
長胴のように使うことはできないでしょうか???
できるだけ「低く」「響く音」で、
さらに今の皮は「馬皮」で強度もないので
強度のある「牛革」に張り替えて欲しいのです♬
と、、、
わかりました。
わかりました♪( ´▽`)
そうお返事させていただいたものの
実際のところ
何を、どこまでやれるかは
「現物」を拝見してみないとわからない、、、
ということで
早速お客様にお願いして
送っていただいた太鼓がこちらです♬
見た目は、普通の桶太鼓。
どれどれと、早速叩いてみる♬
ん!?
お客さんの言われるような「皮」の問題では
ないような気がするなぁ、、、
叩いてみましたが、
お客さんの言われるような「皮」に対する
違和感は感じないな〜♬
それでも、一度バラしてみようと
調べを外してみる、、、
外し終えた皮をみてみると
やっぱり!
この皮はお客さんの言われる「馬皮」ではなく
「牛皮」のむしろしっかりした良い皮だ♬
じゃあ、一体どこに「違和感」があったんだろうと
探してみると、
2つの問題点が見えてきました。
1つ目はこちら。
今回のどうは、「桶太鼓」の形こそしてますが、
実際の胴は桶じゃなくてベニヤ板を
「筒状」に整形しただけのもの、、、
よって、胴は全くの「ストレート」なのです。
こういう胴は実は、音が「詰まった」感じになり
音の「響き」を殺してしまうんです。
2つ目は、
皮に対して極端に胴が小さいこと。
当然、胴が小さくなればなるほど
音の「響き」は弱くなっていくので
「深く」「響く音」は出にくいのです。
よって今回は、
①皮はそもそも牛革でとても良い皮であること
②音の原因は胴の作りと大きさにあること
その2点をお伝えさせていただき
当初お客様がご要望されていた
「皮」の張替えではなく、
「胴」を新たに桶で作らせて
いただくことになりました(^^)
太鼓は、「皮」だけが鳴っているわけじゃなく
「皮」と「胴」それぞれの素材が
一つになって始めて「音」が生まれる楽器ですので
胴の作りや素材によっても
当然その先の「音」が変わっていくんですね♬
それにしても、
今回いただいた宿題は!?
“大太鼓みたない低くて響く音”
ということですので♪( ´▽`)
これは、太鼓の大きさそのものから
できる限界は当然ありますが
最大限、この子の音を
生かしてあげられるよう頑張ってみます♬
太鼓は、「皮」と「胴」どちらも
とても大切な役割があるってことですね!
今日も素敵な1日を(^_−)−☆