2014年12月16日火曜日

本当の“豊かさ”ってなんだろう?江戸時代から学ぶ豊かさの本質。

こんにちは、六代目彌市です(^^)/


私の住む、ここ岡崎はご存じ徳川家康公の生まれた生誕地。


岡崎城、城下町でございます。



そして、その名残から今なお昔ながらの伝統的な職人が
住むまちでもあります。



最近ですね、そんな職は違えど代々続く伝統工芸、職人の
人と話していると、“江戸時代の豊かさ”というのに


とても考えさせられる事が多くあります



先日、当店すぐ近くにある
江戸時代から先祖代々つづく、和ろうそく職人の
磯部さんの所へ行った時の事・・・


ちょうど、磯部ろうそく店地下ギャラリーにて
日本の灯り道具展というのを開催されていました。



和ろうそく職人、磯部さん



そこにずらりと並べられたのは、

江戸時代に実際に使われていた“ろうそくと人々の文化”



現代の私達では想像できませんが、
その時代、電気なんてもちろん通っていませんね~


だから夜の灯りというのは自然のものなら月の灯り・・・

そして、松明やろうそくの灯りというのが
人々の生活に欠かすことのできない必需品だったのです



でね、なにがすごいかと言うと
このろうそくを灯すための道具の数々・・・・


もちろん日常的に使われる道具なので
実用的であることはもちろんの事、


機能性やデザイン性、はたまた心までも豊かにしてくれる
遊び心に至るまで、ほんとうによーーーく考えられて
作られたその道具にとても感心しました!



その一つ一つの作られた道具、作品とも言える
美しい姿には単なる“便利さ”だけをもとめていない


人々の“知恵”と“豊かさ”を感じました。



よく私たちは“豊かな時代”と口にしますよね


たしかに現代という時代は
モノに溢れ、何不自由なく生きることができ


本当に豊かな時代ではあると思います。



でもね、本当の意味で“豊か”というのは
もしかしたら少し違うのかもしれない・・・・


そんなことを最近感じることが多いのです。



江戸時代というのは鎖国という閉鎖された時代ですね~


鎖国をすることで良い事と、悪い事
その2面性はあったとおもいますが、


われわれ日本人にとっては
外からの影響ではなく、


自分たちの生きる環境や風土、自然をつねに
見つめながら生活し発展してきたんだと思います。



だから何より日本人に合ったモノ、
風土と人の知恵が上手にかみ合ったモノが
文化にしても伝統工芸にしても
この江戸時代にはたくさんうまれています。



磯部さんいわく、当時の電気のない世界での
灯り文化というのは、世界中でも日本が最先端だったそうです


それは我々日本人の気質である“知恵”と“環境”
がうまく重なり合いうまれたモノ


私はこれこそ本当の“豊かさ”なのかなと
感じています。


文明が開化し、西洋の文化が
日本に入ってからは


残念なことに、自らの本来あるべき姿を
見失い、それが続いてしまっている状態が
現代にいたるのではないでしょうか・・・



・節句について考える時間をもらいました。

→そこから暦について考える時間をもらいました。

・江戸時代について触れる時間をもらいました。

→そこからものの“豊かさ”について考える時間をもらいました。

・自然と触れる時間をもらいました。

→そこから、人と自然とのあり方を考える時間をもありました。




私達人間は欲深い生き物です。



その欲のお陰で、不可能を可能にしてこれたのも事実です。




しかし、その欲の行先を
間違えてしまうと求めた“豊かさ”を失う事になってしまう・・・



この町は本当にいい町です。


まだまだ本当の豊かなモノが残ってますから
ぜひ遊びに来てください(^^)/


磯部ろうそくさんの日本の灯り道具展は
今月末までやられています。


このすばらしい道具に触れることで
本当の豊かさを感じていただけたら嬉しいですね