静岡県から、やってきた古い太鼓。
太鼓ってみなさん、一見どれも同じように見えるかもしれませんが
私たちからすると、外見をみると
胴体の膨らみや、曲線の削り方などから
およそどこの太鼓屋さんでできた
太鼓なのかという事がわかります。
我が三浦太鼓店、歴代彌市の作の太鼓かな??
と思う太鼓に出会うと
どことなく安心感を覚えます^^;
静岡からやってきた古い太鼓修繕。
今回も、そんな安心感のある太鼓でした。
皮、張替のために外してみるとやはり三浦彌市の銘。
大正五年謹製。三浦彌市作之
大正五年謹製の太鼓。
1916年。
来年で100歳を迎える太鼓です^^
こうした古い太鼓が、いつも私に教えてくれることがあります。
それは、太鼓にとって“何が大切なのか”
モノに溢れる現代という世の中で、
100年先まで続くモノっていったいどれだけあるでしょうか...
これだけ文明や科学が発達し、
めまぐるしく新しいモノが生み出されている世の中ですが
次の時代に残されるモノ、
次の世代に受け継がれるモノ、
次の時代に残るモノ。
残されるモノにはその“理由”があります。
受け継がれるモノにもその“理由”があります。
そして、残るモノにはそのものに“本質”が宿っています。
六代目さん、こうしたら100年続くんだよと
目の前の歴代彌市さんが私に話しかけてくれます。
だから、私もその事にまっすぐに向き合って
やっぱり同じく100年先も同じ音を伝えられるようになりたい。
そう強く思うわけです。