勢いあまって今日2本目のブログ更新です。
今日はいくつか新しい太鼓を組み上げたんですが
その中の一つに、三六-SABUROKU-がありました。
三六-SABUROKU-
この太鼓の作業組み上げ感性に至るまで
ほとんど一人で工程をかさねます。
常々太鼓作りは“音づくり”だと
感じている私にとって、この音作り最終工程になる
完成組み上げ作業は、楽しみ半分ドキドキ半分なんですね~
完成した太鼓の最初の音が、はたして
納得のいく音作りになっているかどうか・・・
特に大きな違和感もなく
組み上げたのですが、完成した太鼓の音を聞いて
“違和感”がありました。
親父を読んですぐに確認してもらったのですが
親父は何も聞こえんぞと言う。
いやっ、確かにおかしい!
もう一度すべて調べを外して
開けてみます!
三六-SABUROKU-は3尺6寸の大太鼓。
調べの長さは45メートルあって
組み上げ作業も半日がかりなので、
一旦組んだ皮を外すというのは
かなりの労力なんです(>_<)
でも、そんなこと言ってられないので
調べを外してみたんです。
そしたら、やっぱり原因がありました!
これ見えますか?
皮の中央にほんの小さなささくれのような
突起がありますね~
これが叩いたときに皮の振幅で
雑音になってあらわれていたんです。
手にとってみてもこのサイズ!
本当にごくごく小さなささくれでした。
実際、聞こえないんですよ
こんな小さなささくれの音なんて。
きっとこのまま納めても
お客様は分からないと思います。
だってうちの親父ですら聞こえなかったんですから(笑)
よく“聞く”という行為は単に耳に聞こえる音を“聞く”のではなく
“耳”と“十四の心”で『聴く』と言いますね。
私が単純に耳が良くて、親父が耳が悪いという話ではなくって
何を聴こうとして“耳”を傾けているか・・・
人の心も、太鼓の心も
聴き手の“心構え”jひとつでまったく聞こえてくる世界が
違うんだと思います。
三六-SABUROKU-は私にとって
自分の分身みたいな特別な存在なので
向き合い方がきっと親父と
違う角度なんだと思います(^^)
無事に原因がわかって、
ほっと一安心。
再び組み上げたその音はイキイキ喜んでいました(^^)/