2015年10月17日土曜日

これが祭りだ!四国土居の祭りに参加して見えた祭りの本質。

こんにちは、六代目彌市です(^^♪


三浦太鼓店、3日間ほど本州を離れ
四国へ視察研修旅行へ行ってきました(^^)/



いや~!今回の旅もほんとうに素晴らしい感動だらけでした(^^)/


視察旅行は今回で3回目!


最初は、栃木、仙台、福島、陸前高田へ行き


2度目は、新潟、群馬へ


そして今回は四国は愛媛、香川、徳島への旅でした(^^)/


まぁ~半分は遊び目的ですが、

各地の太鼓屋さんへ伺ったり、お祭りを見に行ったり、

納めさせてもらった太鼓の様子を見に行くことが目的!



今回も、三六-SABUROKU-打二六-DANJIRO-を作らせてもらった
愛媛の和達さんへ行き、徳島では阿波踊りの太鼓保存会の方々とお話を伺い、

愛媛県四国中央市土居の秋祭りに参加してくるという

祭&太鼓づくしいの贅沢な旅でした(^^♪



その時その時の感動が大きすぎて、
まとめるのが大変ですが、

全部一気には紹介できないので
一つずつお話ししていきますね!


まず今回のメインイベントとも言える
土居の秋祭り!





土居の秋祭りは愛媛県四国中央市(旧宇摩郡)土居町で
毎年10月13・14・15日の3日間に行われる家内安全と五穀豊穣を願う祭りで、

この地区16台の太鼓台と呼ばれる山車が集結します!


太鼓台と呼ばれる山車は、幅3メートル高さ5メートル長さ11メートルもあり、

なんと総重量は2トン!!!!



1つの地区で太鼓台を担ぐ担ぎ手は
150人から200人。



そりゃ~2トンもありますからね~

担ぎ手がたくさんいないとびくともしないのです(>_<)



この太鼓台は、まさにその中心にあるのがたった1台の太鼓。


太鼓台の中では、こんな感じで
一人の打ち頭が上から叩きおろして叩きます。



大きさは、地区によって微妙に違いますが、

太鼓台の大きさが決まっているので
それにおさまる最大のサイズで2尺1寸から大きいところでも2尺3寸くらいの

長胴太鼓を使っていました。


リズムと叩き方ははこんな感じ!






バチもいろんなカタチのものが
使われていましたが、やはり伝統芸能。

この三河地区で打ち込み囃しなどでも
使われるバット型のバチに近い形状でした!




今回お世話になったのは八雲神社、上天満のみなさん。


この地区の太鼓の音について
いろいろご相談くださり、

ならば、その求められる音というのが
いったいどういう音なのかというのを


この目で、身体で感じるために伺ったのです。



そして、なんとなんと!

その神聖なる太鼓台の太鼓を叩かせていただける事に!





まさか叩かせていただけるなんぞ
思いもよらず(>_<)感動&興奮MAX!



そればかりか、驚きはつづきまして


なんと地区の方が法被を持ってくるじゃありませんか!


三浦さん、ぜひ一緒に担いでください!と(>_<)


えええーーー!


いいんですか!


喜んで!と


軽い気持ちで担ぎ手となり、急きょ祭りに参加できることになったのです(^^♪



五代目親父ももちろん参加!


八雲神社を出発し、各地区を太鼓打ち鳴らしながら練り歩き♪
河川敷に16台もの太鼓台が一挙に集結していきます!




河川敷に集結した16台もの太鼓台が並んだ姿は壮観!








そして、ただ河川敷に集まるだけではなく

ここから演奏、担ぎ合戦がはじまります!






各地区それぞれの勇壮に担ぐ様、その美しさや
太鼓の音など総トータルで審査があり、優勝を決めるのです。


中でも、一番審査の対象となるのが“さし”と呼ばれる

この2トンもの太鼓台を一気に担ぎ上げる様!


太鼓台は4本の柱で支えられており、
船頭の合図で一気にチカラを合わせ目いっぱい担ぎあげるのです!


私ももちろん、体験しましたのでね!

これがいったいどれだけ大変な事なのか
肌身で実感しましたが、100人以上いても2トン上げるのなんて

簡単ではないいのです!


ご覧ください、これがその雄姿!







途中で、なんどもこの“さし”を決めていきます。


この“さす”行為は危険もともないます。


一気に担ぎあげた太鼓台が、今度は逆に
落ちて来るんです!


言いましたが、2トンもありますから
下敷きになったら大けがです(>_<)


けれども、互いのチカラをつなぎあわせ太鼓台がみごと
“させ”た瞬間は大感動!


河川敷に集結するまでにも途中、沿道の声援に応えながら
この“さし”を何度も決め、


演奏合戦がはじまってからも、何度もこの“さし”に挑戦。


最終的には、みなバテバテで体力を使い果たし

挑戦はするのですが、まったく上げることが出来なくなってしまうんです。


お手伝いさせていただいた上天満さんは、
今回残念ながら優勝することはできませんでしたが、


祭に対する想い、そしてどういう“音”を求めているのか?


ということが、肌身で感じることができ
大変貴重な体験でした。


そして、何より

一番の感動はこちら。



もう審査も終わり、あとは各地域へ帰っていくのですが


最後の最後、それぞれ各地区が1回ずつ“さし”を決めて
帰っていくのですが


先にも言った通り、もうどの地区もバテバテで
2トンの太鼓台を上げるチカラが無いのです。


そこでどうするかというと、
この写真のように各地区の出番の時に


まったく関係ない地区の方々がこの“さし”を
誰かれ構わず手伝いに来てくれるのです(>_<)


言葉にならない“感動”がありました。


言葉で語る事はかんたんな

“チカラを合わせて”とか、“助け合い”とか“支え合い”・・・


その本当の姿をリアルに感じること。


人と人との本当の深いつながりがここにはありました。



太鼓の音を視察に訪れるのが
一番の目的でしたが、正直それより何より


“祭り”というものに対する“感動”が大きかったです。


祭りとは一体なんなのでしょうか・・・


数学的に一つの答えを導き出すことは
できないかもしれませんが、


ただ、今回の参加で感じたことは

祭の中心には“神仏”の存在があるということ。



近年の“イベント”的な祭りと、

こうした伝統的な祭りとの決定的な違いはここにあります。


祭に限らず、伝統と言うのがブレずに存在する理由には

こうした目的となる「核」がかならずきちんとあるからこそ、


それを中心にすべての物事が進行していくのです。



今回の体験は、本当に貴重な貴重な財産となりました。


16台の太鼓台が一斉に演奏合戦を始めたとき、
自分たちの地区の太鼓の音がきちんと聞こえないと

この上手に一体感ある動きにできなかったのです。

至近距離で演奏し合うので、
隣の地区に音が負けていると、自分たちの太鼓の音ではなく

隣の地区の太鼓の音に負けてしまう。


私も担がせてもらったのでその理由が
見えてきました。


いや~、また来年も行きたい!


すっかり祭り男たちと、溶け込んでしまいましたが

足腰や肩はボロボロです笑

最高の視察の旅になりました!

土居のみなさん本当にありがとうございました!