2015年10月21日水曜日

ヤンキースのマー君の肘も、太鼓の音も大事なところは実は同じ!?

こんにちは、六代目彌市です(^^♪


秋の祭りシーズンで、
各地で祭りの音色が聞かれる今日この頃ですね~


昨晩は、そんな今週末に秋祭りが行われる

安城市は、桜井神社東町の練習にお邪魔してきました(^^♪



今回の一番の目的はコレ!!





これは、この地区特有のチャラボコ太鼓演奏に使用する

コンコロ太鼓と言う三河地域特有の太鼓に会いに行くために伺いました(^^



実は、この太鼓


三浦太鼓店、初代三浦彌市作の太鼓で

2年前に張替修理をさせていただいたとき、
その胴内の記録からその事がわかりました。


明治40年9月

108年前に当店で作られた太鼓です。



2年前に修理させていただいた際に、
その太鼓の仕上げ、完成度の高さに驚き

これは、きちんと記録で残さねばと
写真を何枚か撮っていた思い出の太鼓です。


私が何に一番驚いたのかというと

コレです!





分かりますか??


この太鼓を皮を外して真上から撮った写真。


これは、職人である私たちにしか
分からないマニアックなお話かもしれないですが、


太鼓にとって命の“音”につながるとても大切なことなのです。



この写真がいったい何を撮りたかったかと言うと、


それは太鼓の“歌口”の部分。



歌口(うたくち)ってみなさん分かりますか?


皮を張った状態では太鼓の“ふち”とも呼ばれる部分。



この歌口の作り方がとても、美しくかつ

音作りへの職人魂を感じるこだわりを強く感じる仕上がりだったのです。





では歌口とは、一体太鼓にとって
どのような役割を与えてくれるのか?



人間の骨で例えると“関節”みたいなものです。


骨と骨をつなぎあわせ、スムーズに動く役割を
担っているのが“関節”ですが


この歌口も同じく、太鼓の皮と胴をスムーズに
つなぎ合わせ、そしてより良い音へつなげる大切な場所なのです。


逆に言うと、この関節にあたる“歌口”の作り方が悪いと

良い音につながらないのです。


皮は皮、胴は胴、バラバラになっている感覚です。


太鼓は胴と皮とそれぞれが上手に一つになって
はじめて良い音がするんです!


伝わりますでしょうか・・・


だから、単に美しく仕上がっていれば良いという事ではなく、

いかに皮と胴とを上手につなぎあわせて最終的に目指す“音”へつなげたいのか・・・



この歌口一つで音作りへの強い“こだわり”を感じることができたんです(^^




そうやって考えると、太鼓と言うのは

皮だけが鳴っているわけではなく、

胴だけが鳴っているわけでもない、



太鼓と言うのは、目の前にある太鼓すべてが一つになって

はじめて良い音を生み出してくれる楽器なんですね!



もしかして、音に違和感をを感じる太鼓があったのなら

この皮と胴が上手につながっていない、、、


そんな可能性が高いのです♪



そうそう、NYヤンキースのマー君こと

田中将大投手も、今回ひじの手術を受けるとニュースになってましたね~


軟骨の除去手術だそうですが、
ピッチャーにとって肘や関節がスムーズに動かせないということは

選手生命にかかわる大問題ですね。




この太鼓に出会った時、

音作りへのこだわり、太鼓に対する想い


初代からしっかり受け取りました(^^



残念ながら週末の秋祭り本番は、

私たち佐久島太鼓フェスティバルと重なってしまって

伺えないのですが、、、、


みなさんにこの地域特有のチャラボコ太鼓の音色を
お届けしましょう♪


極限にまで締め上げられた真鍮製の胴の締太鼓に細い竹バチ、

どこまでも突き抜ける篠笛の音、、


最後尾からでも、それに決して埋もれる事のないコンコロ太鼓の音色♬


どうぞお聞きください。