2015年10月19日月曜日

ご存知ですか?締太鼓の麻ロープ本当の正体を!?

こんにちは六代目彌市です(^^♪


今日は出張で出かけた三重県四日市のお客様のところで、

地元四日市発祥のとんてき!をご馳走になってきました(^^


にんにくと、甘辛ソースが絡み合い
スタミナ付けにはぴったりでご飯が進みましたよ(^^♪


みなさん四日市に行ったら
ぜひ食べてみてくださいませ!




さて、今日は麻ロープのお話(^^♪



最近は、チューニングも容易なことから
ボルト式の締太鼓が多いですが、


昔ながらの太鼓は“麻”で締め上げられていることが
多いですね。


演奏用でも、こだわりを持つグループさんなんかは
ご自分たちでがんばってロープ締めを挑戦されている
ところもたくさんあります!


こんな感じ(^^♪




ぞくにこのようなロープを“麻ロープ”と
呼んでいます。


で、


この麻ロープなんですが、


ご存知の方も多いですが、

国産繊維ではなく、マニラ麻と呼ばれるフィリピン製の外国繊維です。



で、実はこのマニラ麻と呼ばれている麻のロープ、


マニラ麻でもないのです!


“サイザル麻”と言って、

アフリカ,メキシコ,台湾などの熱帯産の竜舌蘭(りゅうぜつらん)の葉の繊維が原料で、
色はマニラ麻のような褐色ではなく白色で強度も劣ります。


そのサイザルを茶色に染めたものを
マニラロープと表記され販売されているロープを
使用されているのです。


一級品の純性のマニラ麻というのは、
質もよく強度が強いとされていますが
現在ではほとんど見かけることがありません。


ちなみに、純正のマニラロープというのは
こちらです(^^




偽装表記では!?と思われますがよく表記をみると、
マニラ(サイザル)という表記がされている場合がほとんどです。


いずれにしてもどちらも国産原料ではなく外国産の原料。


では、そもそも麻というのは
日本では神社仏閣等の様々なシーンで活用されてきました。


伝統的な“麻”はもちろん国産の麻。

麻とは、アサ科の大麻を指します。


天然繊維のなかでももっとも強靱なこの素材は、
かつては国内各地で盛んに栽培されていたそうですが

大麻取締法の施行によって栽培が許可制となってからは
極々限られた地域だけで栽培が続けられるのみとなっています。



現在、大麻の生産免許保持者は全国でも数十人だそうです。


当店でも、地域特有の小〆太鼓を
縫う縫い糸として、この麻を繊維から糸をより使用していますが


マニラやサイザルとは比較にならぬほど非常に高価です。


小〆太鼓用の縫い糸は、この本麻繊維から当店でより合わせて作ってます


こんな感じに一つの糸につくる
繊維を束ねてより合わせると縫い糸になります。



これが本麻縫い糸を使った小〆太鼓の製作風景です(^^




実は、この日本産の本麻を使って
締め上げている締太鼓が存在しています。


先日長野県から来た修理の締太鼓がそうでした。





このロープは、マニラでもサイザルでもない

国産の本麻のロープです。



特徴としては、どこまで強度の違いがあるのかは

正直、私もあまりこの本麻を扱う機会がないので
わかりませんが、


マニラやサイザルは繊維一つ一つが太く硬いのですが、

この本麻は繊維が非常にきめ細かく柔らかいのが特徴で
柔軟性があるんです!



ちなみに、左から純マニラ、サイザル、そして右が本麻ロープです(^^



サイザル、マニラは10メートルでも数千円ですが


本麻のこのロープ!


いったいいくらかわかりますか?



10メートルで約10万円もするんです!


ロープだけで、締太鼓がもう1台買えてしまうくらい高価な品物なんです!

国産麻ロープ


果たして10万円の価値がどこまで
あるのかわかりませんが、


麻ロープと一言に言っても

これだけの違いがあるという事をご紹介させていただきました(^_^)/~