2016年2月5日金曜日

つなげたら広がる、音作りはパズルのピースと同じ。

こんにちは、六代目彌市です(^^)/


さて、いよいよ桶修行を重ねて

作り上げた自作の第一号機!


1尺6寸桶太鼓が完成しました(^^)/



最初は、単なる一枚一枚の杉の板。




そこから、一つ一つの工程を丁寧に積み重ねることで

徐々に桶太鼓らしい姿が現れてくる。


仕事、作業というより


姿カタチが現れくることが楽しくて楽しくて!

ワクワクしながら、師匠に指導いただきながら一つ一つの工程を進んでいきました(^^)







最終胴の厚みと仕上げは、しっかりカンナで仕上げます。




何といっても難しいのが“たが”を組む作業( ;∀;)




何は、ともあれ


師匠の手ほどきのおかげで、

ようやく1尺6寸桶胴が完成しました!



さて、さて


そして、私の仕事は太鼓の形を完成させることではないですね(^^)


はい、もちろん一番の目的は“音作り”ですから、


完成した桶太鼓のその“音”を自分自身の感覚で“確かめる”


ドキドキの瞬間です(^^♪





いやーーーー!!!!!


なるほどーーーーーーーーーーーーーー!


んんーーーーーー!


ほーーーーーーーーー!



ってどうなの???


気になります??




音の感想は後ほどとして( ;∀;)


まだ大事な大事な最終工程を残してますからね、


当店の塗装職人!である慶さんに、最終仕上げを依頼(^^





新しく習得した、漆での仕上げ塗装に

挑戦してくれました(^^♪




完成した第一号機!

こちらです(^^♪





塗装仕上げし、

これで本当の最終完成です!


さぁ!


あらためて“音”を確かめてみる!






ほーーーーー!


なるほどーーーー!



思った通りでした。


いや、


思った以上の収穫がありました。



今回私がなぜ、桶づくりをはじめたのか?


理由は2つあります。


1つは、単純に桶胴を作ってくれる職人さんがいなくなってきたから。


時代環境の変化で桶事態を

人々の暮らしの中で使う文化がなくなり、


桶屋さんという業種そのものが

衰退してしまってます。


だから、自分たちで桶胴を作れるように
ならなければならない。

そう思ったからです。



そして、もう1つは

桶づくりという“伝統”の中にある“知恵”を学びたかったからです。


先人たちの積み重ねられたその“知恵”を

肌身をもって感じることで、


新たな時代にもとめられる“音づくり”へつなげたい。


そういう願いです。



ここにくるまでに、よりよい音作りをめざし

実はいろんなことを挑戦してきたんです。


胴体のカタチ、そのものが

音にどれほど影響するのか?


確かめるべく、ストレートの胴と

ふくらみをつけた2種類の胴を作ってみたり・・・






素材によってどれだけ、音に影響がでるのか、、、


硬い材質、やわらかい材質、、、







胴の中を彫ることで、音の波、響きにどれだけ

影響するか?


中に彫を入れてみたり・・・




それは、それは

いろんなことをやってきましたよ(^^



で、


今回の桶づくりなのです。



いろいろやってわかりました。


いろいろやったからわかりました。



膨らみや、ストレートだったり

材質だったり、

胴の中の彫り方だったり・・・・



全部違いました。


膨らみや材質、彫りというのは

あくまで見た目の“カタチ”でしかありません。



桶づくりの“本質”、本当に大切な事というのは

そこにはなかったんです。



それこそ、伝統であり先人たちの“知恵”だったんです。




私は、音作りというのは“パズルのピース”みたいなもんだと思ってます。




私たちが掲げる、“活きた音”を目指して、


その足らないピースを一つ一つ探しに行く作業なのです。



そうやって、足らないピースをはめ込んでいくと、

音はつながり、広がり


大きな大きなパズルを完成させることができる。



あっ!


そうか、


一つ一つのパズルピースそのものが、“知恵”ですね。



“知恵”をつなげていくと、

驚くほどうつくしく、大きなパズルが完成します。



そして、


たった一つでもそのピースがかけてしまうと、

パズルがつながらないのと同じで、音もつながらないのです。



活きた音とは、人と人、人と自然をつなぐ音。



まだまだ私のパズルは、完成しそうにありません(^^♪



今日も足らないピースを探しに行ってきます!