こんなことってあるのでしょうか、、、
人生って本当にドラマのようで
自分自身の事じゃないようで
冷静に受け止める事すらできません・・・
実は、先日たくさんの方々に読んでいただいた
秋田の桶職人、五十嵐さんのお話に
こんな続きがうまれました。
それは、昨日当店に届いた
五十嵐さんの大切な大切な道具と共に添えられた
奥さん、祐子さんからのお手紙にありました。
丁寧に一つ一つの梱包された道具たちと共に
一通のお手紙が、、、
奥さんからのお手紙を読み、
私は、こんなことが本当にあるのか、、、
夢なのか現実なのか、、、
本当に自分の事じゃないようで
言葉にならない感情につつまれました。
少し文章長くなりますが、
一言一句、あやまちがないように
いただいたお手紙の内容をみなさんに知ってほしいと
今日はご紹介させていただきます。
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『五十嵐祐子さんからのお手紙』
拝啓、先日は寒い中お父さんにお参りに来て
いただきまして本当にありがとうございました。
そしてあんなにもすばらしい太鼓を
持ってきていただくなんて、その心づかいが
たまらなくうれしくって涙がでました。
あの日、お父さんの夢を見ました。
私の手をひっぱって一緒に太鼓をたたいたんです。
よほど、うれしかったと思います。
いい顔をしてにっこり笑っていました(^^
三浦さんのやさしい思いやりに心から感謝しております。
去年の今頃、
まさかお父さんがいなくなるなんて考えもしませんでした。
二人で戦った9年と8か月
心のなかにはいつも不安を感じながらも
それでも前だけを見てがんばってきました。
最後まであきらめないでよくばんばり続けたと思います。
自分で納得できた桶が出来上がった時の
あのうれしい最高の笑顔をずっと一緒に見てきた私は
とても幸せでした。
そして私もお父さんの仕事にかかわれたことは
本当に幸せなことだと思います。
あまり話ができなくなってきた時、
「お母さんともう少し一緒にいたかった」
それが最後の言葉でした。
本当にやさしくって、大好きな人でした。
去年、三浦さんと出会えたことは
何か意味があったことだと思います。
こんなにも、お父さんの作る太鼓を
愛してくれて、お父さんにとって
最後の、いちばんのそして最高のの喜びになりました。
もう少し、そしてお父さんが身体が悪くなければ、、、
そう思うととても残念です。
ぜひ、三浦さんには強い想いと情熱を持って
がんばってほしいと心から思います。
そして、本物のすばらしい太鼓を一日も早く
作ることができることを願っています。
それができるひとだと私は思います。
今まで、お父さんの仕事を手伝って目の前で
見てきた私ですが、
今、思う事があります。
もし三浦さんが時間をとることができたら、
一度お父さんの仕事場で桶太鼓を作ってみませんか??
その時は、ぜひ私もお手伝いをしたいと思います。
材料も竹、道具もそろっています。
太鼓を作りながら、お父さんのやり方をお話しできたら
何かつかむことができるんではないかと思ったのです。
生前よく、お父さんは言っていました。
モノづくりをしている人に一番必要なのは、
カンの良さ、のみこみの早さ、
絶対に手を抜かず、ていねいなモノを作る
人が作れないモノを努力して作れるようになること。
自分なりに色々工夫できる器用さをみがく、、、
その他にも色々な話を教えてくれました。
三浦さんに、私が聞いてきたことや
見てきたことをお話しできたらと思います。
もしよかったらいつでも私はお手伝いしたいと思います。
考えてみてください。
本当に色々ありがとうございました。
そして、
今後ともよろしくお願いいたします。
五十嵐祐子
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この奥さんからのお手紙は、
五十嵐さんに教えてもらいたかった、、、
私の諦めかけたその「夢」を引き戻してくれるモノでした。
もしかしたら、この世の中には
叶わらない夢なんてないのかもしれない。
本当に心の底からその事を願えば
いつか叶う時が来るのかもしれない。
それは今すぐじゃないかもしれない
何年、何十年先かもしれない、、、
それでも、その夢を願い続ければ
いつか叶う時が来るのかもしれない。
命はそこになくとも、
残された人の“想い”はこうやって
人から人へとつながっていくんです。
また一つ五十嵐さんから
大切なことを教えてもらってしまった。
おい、三浦さんよ
本気でその夢を叶えたいのならば
どんなことがあっても、最後の最後まで
あきらめるな!
一生分の宝物をいただいてしまった気がします。
お伺いした時、
仕事場の片隅に
完成させることなく立てかけられた桶の材料
一度は、私たちのもとへ
送ってもらってしまったのですが、
これは、来年この場所で
五十嵐さんの仕事場で
五十嵐さんと、奥さんと一緒に教えてもらいながら
作ろう!
そう決めました。
こんなことって
本当にあるのでしょうか、、、、
いただいたお手紙、何度も何度も読み返しました。
たった一人の出会いと
たった一つの仕事が、
人の人生を変えることがある。
五十嵐さんからは、職人としての仕事ではなく
生きる上で何を大事にしなければならないか、、、
そんな何より大切なことを
たくさん教えていただいた気がします。
これで秋田へ行く理由ができました(^^
またみなさんにご報告いたします。
今日もこの瞬間に最大限の感謝をこめて
みなさまも素敵な一日を(^_-)-☆