こんにちは、六代目彌市です(^^)/
今日は、地元岡崎の南中学校の全校生徒さんを前に
『伝統を守り、伝統を創る』
“伝統”って何だろう???
というテーマでお話しをさせていただきした(^^♪
“伝統”って日本文化の中では誰もが耳にする言葉だし
使うことだってよくある言葉ですね。
じゃあ、その私たちが良く耳にするその“伝統”って
いったいどういう意味があると思いますか???
言葉にしたり、聞くことは多くあっても
実際では、伝統ってなぁに??
と問われたらどのような答えを
お持ちでしょうか・・・・
何となく、伝統って聞くと
深い世界のモノだったり、
大切にされてきたモノというイメージはあっても
具体的にどういう事か
言葉にできる人は少ないと思います。
辞書を引くとこうあります→
“伝統とは”
歴史をこえて後世に受け継がれるモノ。
とあります。
言葉にすることはかんたんですが、
では、いったいどういうモノが歴史を越えて
後世に受け継がれるんでしょうか???
受け継がれるモノと、受け継がれないモノのなかに
ある違いとはいったい何でしょうか???
たくさんのモノに溢れる現代において、
壊れたら→捨てる
古くなったら→買い換える
そんなモノに溢れてます。
こうしたモノというのは、歴史を越えていくことはありませんね。
私は、日々の仕事の中から出会う
受け継がれた古いたいこからその“伝統”を肌で感じ取っています。
歴史を越えて受け継がれる古い太鼓。
この太鼓は、約500年も前に作られた太鼓です。
江戸時代をさらにさかのぼり
安土桃山時代に作られた太鼓と想定されます。
50年に1度のペースで修理をされ、
今回で10回目の修理。
胴体は、長い年月を越えてきたので
ご覧のように乾燥やヒビ割れも進んでいます。
また真上から見た太鼓の写真は
こんな感じです!
分かりますでしょうか???
よく見てみてください。
きれいな丸ではないですね( ;∀;)
木は長い年月、伸縮を繰り返し
呼吸をしていますから
カタチも変化してしまいます・・・・
それでも、
この太鼓は“現役”なのです。
今なお、多くの人たちに
その“音”をメッセージとして届けているんですね。
“伝統”とは、
歴史を越え後世に受け継がれる。
まさに、この太鼓は“伝統”そのものです。
では、なぜ?
この太鼓は歴史を越え、後世に受け継がれてきたのでしょうか、、、
見た目は、ご覧のようにボロボロで、、、
カタチだっていびつになってる。
それでも、古いからと言って捨てられず
壊れかけたからと言って買い換えられることもなく、
いまだに現役なのです。
その答えは、“音”の中にありました。
修理をして、その音を一発叩いてみると、
その“音”が活きてたんですね。
太鼓にとって何が一番大切なのか???
見た目やカタチではなく
その先にある“音”である。
そして、その活きた音こそ
人と人、人と自然をつなげてくれる“音”
時代を超え、後世に受け継がれていくモノだということを
私は学びました。
まだまだ未熟な私ではありますが、
私なりの経験が、少しでも
みなさんのお役に立てることがあったなら
幸せです(^^♪
これで少し緊張感から
解放されてホッとしました( ;∀;)
南中学校のみなさん貴重なご縁ありがとうございました!