こんにちは、六代目彌市です(^^)/
ここのところ、完全に桶職人です笑
いえ、まったくもって笑っていられる状況では
ここに来てなくなってきました。
私自身の桶づくりは、
師匠のおかげもありここまでとても順調です(^^)/
もちろん、たくさんの失敗も同時に
重ねながらではありますが、この失敗は
すべて未来につながる前向きな失敗ですので
失敗というより、“経験”となり“糧”となるもの。
私自身の桶づくり、順調な一方で
笑っていられない状況というのは、
現在、今までの当店の桶胴を一手に作ってくれていた
東北の桶職人さんが体調を崩されて入院されてしまいました。
私の師匠でも、もちろん太鼓用の桶胴
作ってくれるのですが、扱っている木の材料の違いから
師匠からは技術指導のみで
桶胴の製作そのものは、この東北の桶職人さんに
頼っておりました。
師匠にしても、
この東北の桶職人さんにしても
いずれも高齢で、
もちろん後継ぎさんもみえずお一人で
仕事をされています。
まさに身体が資本の職人仕事( ;∀;)
桶職人そのものが衰退する一方で、
いなくなれば、なるほど一手に仕事が集中
してしまうということもあり
師匠も、秋田の桶職人さんも全国から受注が殺到
している状況です。
少しでも負担を減らしてもらおうと、
私たちも日本全国の他の桶職人さんを探し、
たずねてきましたが
これから、本当に守りつないでいくには
外に頼らず、自らその技術を受け継ぐしかない、
そう決断し、今回の桶修行に至ったわけです。
私たちが本当に守りたいもの、、、、
それは“音”です。
そして、私たちが創りたいもの、、、
それも“音”なのです。
何か新しいことをチャレンジしようと思ったときや、
守るべきもの中心には常に“音”があります。
和太鼓の伝統とは“音”そのものです。
私は決して桶づくりが楽しいから
桶修行をしているわけではありません。
守りたい、
守るべき“音”が
その技術の先にあるということを“確信”できたからこそ
本気で桶づくりと向き合う覚悟が生まれました。
“伝統”とは、実はまったく難しいことではないのです。
なぜか?
それは、“伝統”というのは
すでにそれだけの時間と歴史を乗り越えてきたモノとして
目の前に存在しているからです。
伝わってますでしょうか、、、
例えば、太鼓でいうなら
すでに200年、300年と受け継がれてきた
太鼓というのがたくさんあるわけです。
そんな太鼓たちを目の前にして、
何も感じない、考えないのはバカです。
だって、こうしたら
こういう太鼓を作ったら200年、300年残りますよって
答えを目の前で教えてくれてるんですからね(^^♪
だから、
守るも、創るもその中心に“音”があるんです。
不思議なことに、
たった一発の“ドン”という響きでも
人の心の深いところまで伝わる音もあれば
そうでない音もあるんです♬
人と人、
人と自然をつなぐ音。
まだまだ先は長いですが、答えは見えてますからね(^^♪
今の自分と足らないその差をうめるのが
日々の仕事なのです。