2016年10月3日月曜日

マニュアルは先人たちの知恵の結晶。

こんにちは、六代目彌市です(^^)/


先日のミーティングで、

作業マニュアルについての話になりました。


三浦太鼓店の現在の太鼓作りは

1~10まで一人でやるのではなく、

作業工程を分担して最終的に一つの太鼓に

仕上がるようにしています。


言ってみたら、一人一人が

その道のスペシャリストなんです(^^♪



でも、

一人一人の技術が向上し

作業が専門家していくことは良いことなのですが、


じゃあ、その作業を

いずれ次の誰かにバトンタッチする時が来たら

どうするか、、、



そこには、やはり“マニュアル”が必要かどうか?


そんな話になりました。


私は、“マニュアル”と聞くと

取扱説明書のようなイメージを受けますので


“感覚”と身体で覚える仕事に

そんなものは必要ないのではないか、、、


そう思っていました。


そしたら、ある社員が

“マニュアル”というのは取扱説明書ではなく

“先人たちの知恵の結晶”だと言ってくれたんです。


なるほど!!!

そう考えると確かにそうだ。



締太鼓や桶の皮をたくさん作っていた時は

毎日、仕上げた皮の“厚さ”を0.01mm単位で記録して

皮の厚みと音のバランスの関係を徹底的に調べたりした。



そうしてるうちに、だんだんと

数値をわざわざ調べなくても、皮の厚みと

音のバランスの関係が感覚的に理解できるようになっていきました。






例えば、現在の桶づくり





仕上がりの大きさを0.1mmの誤差もなく仕上げるのが理想なのです。


でも、これは本当に難しい。


まずそもそも真円に仕上げることすらできない。


板の組み合わせ方や、絞り方、

0.1mm単位で少しずつ少しずつ調整し

理想の仕上がりに持っていくこと。




そして綺麗に仕上がったなって思っても、


最終的な重さが、これでは重すぎる!


そう感じたらまた削って削って微調整




一般的な1尺5寸桶であれば

塗装前の仕上がりで2キロ以下を目標にしています。





そうすると、皮を張って完成した桶の重さが

約4.5キロほどに仕上がります。



この重さなら、長い時間担いでいても

肩に大きな負担がかからない重さということも

だんだん分かってきました。



そのほかにも、

太鼓の大きさによって違う竹の太さや

必要な長さの記録、

理想の板の厚み、

製作の過程で感じたちょっとた気付きやコツを

1台1台仕上げながらすべて細かく記録しています。




























マニュアルは知恵の結晶。


たしかにそう思う。


例え、すべてを失ったとしても

こうしたマニュアルをヒントにすることができる。


技術はやはり自分の身体で感覚で覚えるしかない。


でも、“知恵”は後世に伝え残す方法というのは

いくらでもあるのかもしれません。


生きた証というと少し大げさかもしれませんが( ;∀;)


こうやって毎日書いているブログも、


後世の子孫につながったらなって

どこかで思いながら書いているかもしれません。



だって、

もし自分が初代の残した書物や

記録が残っていたら


そんなにうれしいことはなかっただろうと

想像しますからね(^^♪


さて、


今日もまた新しく発見した気付きを

マニュアルに残して帰ります(^^♪


今日も一日お疲れ様でした(^o^)丿