こんにちは、六代目彌市です^ ^
最近NHKさんの、
スーパープレゼンテーション“TED”という番組を
好きでよく見ます^ ^
あらゆる世界で活躍される方の、
奥深い世界観。
全く違った世界で生きているようですが、
実はその中に多くの共通点があることに不思議な感覚を
覚えます。
先日は、書体デザイナーである
イギリス人、マシューカーターさんが取り上げられていました。
パソコンや様々なメディア媒体で
実は知らず知らずのうちに私たちはこの
カーターさんが作られたフォント、活字を
目にしているそうです^ ^
そんな様々な書体を世に送り出してきた
カーターさんが、
書体を生み出すときに、
一番意識すること!
それは“余白”だと言っていたのがとても印象的でした。
文字そのものの形や流れではなく、
その一つの文字を形成する周りにある“余白”との
関係性を一番大事にしている。
そういうことです^ ^
うーーーん!
深いですね^ ^
なかなか素人には理解しにくい
例えかもしれませんが、
少し角度を変えて
捉えれば、なるほど!
そこに、大切なヒントが隠されている!
誰もがそう感じられると思います。
私は、同じようなことを、
書道家の先生からも聞いたことがあります。
書道というのは、上手に書こうと思ったら
当然のごとく自分が書く文字の“黒い部分の線”にどれだけ意識を
高く集中することでうまく書けると思いがちですが、
実は、書道では本当に上手な先生というのは
書く線ではなく、“余白”である空白部分を大事にするんだと
聞いたことがありました。
日本人であれば、書道やられる方も多いと思うので、
どうでしょう?
そういう感覚持っている方見えるのではないでしょうか^ ^
そんな話を聞いていて、
あ!!
太鼓と同じだって思いました^ ^
太鼓にも、この書体や書道と同じように、
“余白”に当たる部分があるんですよ!
さて、どこだか分かるでしょうか?
答えをお教えしましょう。
それは、書で言う一画一画の黒い線の部分というのは
太鼓に例えると、“リズム”です。
それが楽譜や“目”に見えている部分ですね♬
じゃあ“余白”とは?
太鼓にとっての余白とは、リズムそのものではなく
ドン!と一発打った後に広がる“響き”なのです♬
わかりますでしょうか?
みなさん、太鼓って一発叩くとどう鳴るか
ご存知ですよね!
わからない人は、叩いてみてください^ ^
一発ドン!と叩くと
こうなります→
ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
これが目に見えない太鼓の余白です。
単に楽譜や音符としてしか、
太鼓の“音”を捉えられないでいると
この目には見えない音の響きを
全く感じることはできないのです。
様々な練習方法があると思います。
苦手なリズムを克服する練習だったり、
とにかく打ち込むための体力や筋力をつける練習だったり、、、
でも、打った後に響く“太鼓の余韻”、響きを感じる
練習ってみなさんやられたことありますか???
打つための技術やテクニックは磨くのですが、
実は太鼓の“音”はそこではなく
その後に生まれているのです。
だから、打った後の余韻、響きを
感じることこそ!
何より大切なことなんですね♬
太鼓や書に限らず、
この法則はどんな場面にでも同じことが言えると思います。
何度やっても上手くいかない時、
どれだけ一生懸命やっているつもりでも
なぜかうまくいかったり、
自分自身が納得できなかったり、、、、
そんな時は、
今までとは少し違った視点や角度で
物事を見てみると、案外見えてなかった部分に気付けることってありますよね。
「目に見える部分だけではなく、目に見えない部分をも見る」
この仕事に携わる中で、
今、最も大切にしたいと思っていることの一つです。
なんで伝統って大切なんだろう?
なんで長い間大切に受け継がれるんだろう?
どうしてあの会社はうまくいくんだろう?
どうしてあの人の周りには豊かさで溢れているんだろう?
こうした中には、
一見見た目では判断できない、
目に見えない部分を大切にされてきている世界がある。
私はそう強く感じます。
大切なことを見失わないためには、
溢れた情報や人の批判に流されるのではなく
自分自身の内なる声、感覚、感性と
しっかり向き合うことが大切なことなのかもしれませんね。
今日も素敵な1日を(^-^)